2022年3月4日金曜日

一棚店主とPASSAGE店員の二役をこなしつつ古本を4冊買う良い一日

昼の12時過ぎにすずらん通りPASSAGEへ到着。鍵がかかっている、店主の由井さんは買い物に行ったらしい。暇つぶしをしようと小宮山書店のガレージへ行ってみた。ひと通り見て、最後に見たところで、吉田健一の『書架記』(中央公論社)を見つけた。ドッキリしたが、落ち着いて中を確かめる。昭和43年の初版本で、かなり古びてはいるがまだしっかりしている。なによりこの本の「売り」は装釘を栃折久美子がしているところだ。これは以前Tweetで高遠弘美先生におそわったもの、そのものだ。


さっそく、この本を確保し、小宮山書店ガレージ販売のしきたり(1冊でも2冊でも3冊でも500円)に従い残り2冊を物色する。結果として見つけたのは、池澤夏樹『海図と航海日誌』(スイッチ・パブリッシング)と、『少年少女 ファーブル昆虫記 第6巻』(あかね書房)。

前者は、一棚店主として書店スペースでは、「日記」をテーマとするつもりなので、その参考書。もう一冊は後者は、子供の頃に読んでいた本。なつかしい。

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自分の書棚の本、一冊ずつにキャッチフレーズを手書きしたシールを貼る。平置きもしていただいた。

私の本ではないが展示台の本は数冊売れていた。もっと工夫すればもっと効果がありそうだ。

現状 2022年3月4日





キャッチフレーズはだいたいこんな感じ。

  • 驚くべき注釈の量と質。当時の世界を文豪の目でつぶさに知る。(「トーマス・マン日記」)
  • トーマス・マンの日記と一緒に読みたい。(『知識人と政治』)
  • あこがれのパリ。あこがれの孤独。パリで人は「個人」となる。(森有正全集の日記編)
  • 百鬼園先生の随筆以上に面白い。先生のほろにが人生を共有できる日記。(百鬼園日記帳)

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PASSAGEでは、面陳と平置きができる陳列台(実は今まで作業机として使っていたもの)を作るお手伝い。新規入庫品の価格つけと登録を30冊ほど。接客。会計。他の一棚店主さんと交流。

『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』の編集者、竹田純さんとも初めて面談できた。

そして、前から目をつけていた樋口陽一さんの『加藤周一 青春ノート 1937−1942』(人文書院)をPASSAGEで買うことにした。阿部賢一さんの本棚で1000円。帰りの電車で、これを読みながら帰る。おもしろい。そしてこれも日記の一種といえなくもない。


結局今日は本代として1500円の出費。

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早めに帰って久しぶりに我が家の粗餐をとる。





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