2022年6月29日水曜日

〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉に出店し、本を販売することで可能となる出版・流通のルネッサンス

先日〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉の書棚L'orageさんで購入した、夢枕獏さんの『神々の山嶺』(2000年 集英社文庫版)を読みおえました。ラストでは感動で涙が出てきました。

何よりも雄大なストーリーが素晴しいのですが、ネタバレせずに紹介するにはまだ(自分の)元気が足りないので、印象に残つた文章を少しだけ書き抜いてみます。


下巻339ページ。

「山に登るというのは、あれは、自分の内部に眠っている鉱脈を捜しにゆく行為なのかもしれない。あれは、自分の内部への旅なのだ。」

下巻519ページ。

「シーシュポスじゃない人間がこの世にいるのだろうか。」

シーシュポスの歩みを続けることは困難ですが、実は生きていれば誰でも多かれ少なかれ毎日やっていることだろうと、私は思います。

この本を読み終えると、新田次郎の本も読みたくなってきます。昨日ブログに書いたように、マロリーについては先に読んでおきたいです。

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ところで、この本は〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉で入手したものですが、あまりに素晴しいので他の人にも読んでもらいたいと思い、自分の書棚に近いうちに搬入して、売りたいと思います。お安く購入させて頂きましたが同じ値段で。

金銭に換算するとわずかな経済効果しかありませんが、この本の素晴しさ、この本が読む人に喚起する感動は正にプライスレスで、読み継がれていけば莫大な精神的経済効果をよびおこします。

過去の偉大な本はその金銭的価値でなく、無形の価値によって流通し、そのことによって人類の進歩がもたらされたのだと確信しています。それを少しでも助けることが、〈PASSAGE by ALL REVIEWS〉に出店し、本をやり取りすることで可能となるなら、素晴しいことです。出版・流通のルネッサンスへの希望も湧いてきます。 

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