2018年9月19日水曜日

須賀敦子さんが1953年留学時に乗ったのは「別の」平安丸でした



 「須賀敦子の方へ」(松山巖さん 2014年 新潮社)読了。出版された頃から読みたかったが、今回図書館で借りて一気読みした。マジメすぎるほど真面目な学生生活を慶応大学院一年目できりあげてヨーロッパに渡る。おとなしかった(と見えた)彼女がヨーロッパで学んでどう変わったかは、この本には書いてない。続編に期待。著作をよく読めばうかがい知ることはできるが。

 「戦う操縦士」が好きだったらしい。これは読み直してみる。学生時代に修道院に入ってしまった親友の話は「ユルスナールの靴」に出てくる。これも読もう。



 ところで、「須賀敦子の方へ」の最後を読むと、1953年7月2日に彼女は6700トンの貨客船「平安丸」でフランスに向かった、とある。「平安丸」? これは氷川丸の姉妹船の有名な船ではなく、戦後建造された船のようだ。なお、この本の表紙(上の
写真)には出発前に現在のリーガーロイヤルホテルで昼食をとった時の姿が写っている。

 須賀敦子さんの全集は持っていないが、図書館システムで調べたら、文庫本版も含めて2種類、きちんと所蔵されている。なので自分で買う必要はなさそうだ。他に単行本や彼女に関する本は多く70冊以上ある。これらを少しずつ読んでいく必要がある。

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 ALL REVIEWSの書籍情報編集は、いくらやっても終わらない。たとえば、先週校正した書評記事には実は6冊ほどの書籍情報がリンクされている。それを調べたら半数以上は編集の必要があるとわかった。あせらずやらなければならないだろう。

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