2019年9月27日金曜日

『居候匆々』(内田百閒)の挿画は谷中安規の版画、その素晴らしさにひっくり返った


朝六時起床後の読書、今日は『居候匆々』(内田百閒 1984年 旺文社文庫)。数ヶ月前に先輩から頂いた文庫本で、読まずに放り出してあったが、何の気なしに手にとった。内田百閒唯一の新聞小説だそうだ。苦学生が学校の先生の家に住み込む話だが、この本には多くの版画が挿入されている。そしてそれがみなすばらしく存在感を発揮している。谷中安規の版画だ。
文庫本なので、縮小されているのだが、それでも迫力がある。発表当時の新聞は見つけるのが大変そうだが、単行本が昭和12年に小山書店と言う所から出ているらしい。これは、国会図書館に行けば、デジタル本だが、見ることができる。近いうちに機会を作って拝んで来たい。

谷中さんの自画像。これはパブリックドメインらしい。棟方志功を思わせるが、実際にお互いに知っていたらしい。

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集合住宅の庭の草刈りの日で、エンジン音がうるさい。そこで、まだ午前中だが、図書館に本の交換に行ってきた。10冊きれいに返して、予約しておいた7冊を持ち帰った。
まず、『書物とともに』(寿岳文章 布川角左衛門編 1980年 冨山房百科文庫)を50頁ほど読む。書籍の良さはその内容だけが決めるのでなく、装幀が問題であるとおっしゃっている。今の自分の興味にピッタリだ。(興味に応じて選んだので当たり前だが。)

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