2019年10月16日水曜日

ドゥマゴ文学賞の受賞作は『古本屋散策』(小田光雄さん)、その受賞記念対談に行ってきた

夏風邪(?)のなごりで気分があまり良くなかったが、かえって出かけたほうが良いかも知れないと思い、渋谷まで行ってきた。



BUNKAMUERAドゥマゴ文学賞の授賞式。第29回で毎回変わる一名だけの審査員は鹿島茂先生、受賞作は『古本屋散策』という小田光雄さんのスゴイ本。小田さんのことは今まで知らなかった。「読み書きの職人」として、ひっそりと「居職」の仕事を続けた…とパンフレットの「受賞の言葉」にある。17年かけて主に古本屋を歩いて調べた出版事情(どちらかと言うと悲観的な)を書き綴った本。彼の『出版・読書メモランダム』(ブログ)も有名らしい。その中に含まれる「出版状況クロニクル」は、今度まとめて本になる。
http://odamitsuo.hatenablog.com/

鹿島先生の書いた『古本屋散策』の書評はこちら。
https://allreviews.jp/review/3784




授賞式前の対談が面白かった。
古い本はどうしても現物に当たらないと、出版社の住所や、編集人の情報がわからない…。
最近は全集物の古本が安い。場所をとるので古本屋も早く売りたいし、読者も邪魔なので買わないから。志賀直哉全集が980円だったことがある。
筑摩書房が左前になり、企画中だった「大正文学全集」全50巻は出版されずじまい…もし出版されていたらもっといろいろなことがわかったはず…。
http://odamitsuo.hatenablog.com/entry/20160522/1463929197
などなど。ともかく、小田さんのように本に埋もれた生活をしたいものだ。

対談終了後の授賞式とパーティーにも潜り込ませていただいた。スポンサーの中にメルシャン社があったおかげで、おいしいシャンパンとぶどう酒をいただいた。

小田さんの本、『古本屋散策』と『近代出版史探索』はぜひ読んでみたい。お許しを得たので、もより図書館で購入依頼をするつもり。

帰りに、王将の餃子を30円引きで購入。うまかった。出かけたおかげで体調も良くなった。シャンパンのおかげかも知れない。

(後記)小田さんもブログでお書きになっているが、こんな大正文学全集はある。もより図書館にもあった。
https://www.amazon.co.jp/dp/4897148901/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_EXYPDbXYQXJSB

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