2019年10月20日日曜日

花束を君に…♪


この花束を買うまでの行動は以下の通り(*^^*)

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昨日の余波で、『河岸忘日抄』(堀江敏幸 2005年 新潮文庫)を読みたくなった。数年前の堀江敏幸マイブームのときに、買った古本だ。5回くらい繰り返して読んだ。パリ郊外の運河に係留された船に偶然住むことが可能になった、という設定は何回読んでも心躍る。
今回は鷲田清一さんの解説をじっくり読んだ。「ためらい、あとずさり、尻込み」を切り捨てる社会のなかで、「たゆたえど沈まぬ」船に住み、ゆっくりとしかし異国の世界で迷いながら生活する。その主人公の心の動きを精密に書き綴る。この職人技がこの本の特徴であろうという意味のことおっしゃる。「移動祝祭日」ならぬ、「河岸忘日抄」。リアルな日記もいいが、このような小説体の文章もいい。



これを読みながら、神保町に向かう。ALL REVIEWS友の会の交流会がある。

時間が少しある。覆麺に行くのもいいが、今夜もご馳走を食べそうなので、それはやめて、古本を物色して歩く。いつも顔を出すのは小宮山書店(のガレージセール)。三冊500円のB級(未整理未クリーニング)古本がたくさんある。目玉として、三島由紀夫愛好者の手放したらしい三島本が150冊程度置いてある。これは3冊千円。他に全集本も少し。高橋和巳全集一万円。契沖全集4千円。久保田万太郎全集一万円。先日の『古本屋散策』ドゥマゴ対談を聞いた後なので、全集に目が行って困った。
中の棚に斎藤茂吉全集の端本がたくさんあり、そのうちの日記編が欲しくなった。ちょうど三冊見つけたので、考えたすえ、レジに行こうと本を持って進みかけたが、ここで余計な自制心が働き、また棚に戻す。重いし、図書館で借りればいい…
この判断は良かったのか否か。帰って検索したら、地元の図書館には選集しかなかった。日記は入っていない(T_T)

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交流会会場は、スタッフのミーティング第一回で使った建物、の応接間。いつ見ても、この会場(上は高層マンション)は立派だ。
交流会は楽しかった。いろいろな「建設的」意見が出た。ただし、実務を担当するのはお一人だけなので、プライオリティをつけてやっていかなければならない。
ボードゲームもやろうということになったが、家の皇后陛下の誕生日なので、先に失礼した。

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帰り道(地元駅)で花束を買った。ささやかだが、香り高い薔薇のプレゼント。

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