2020年9月26日土曜日

トーマス・マン『ファウストゥス博士』と、ヘッセ『ガラス玉演戯』の類似とはどんなことかしら


6時から、『トーマス・マン日記 1946年-1948年』の続きを読む。

1948年

7月5日。
セコナールでよく眠り、「多彩」な夢を見る。

7月9日。
「ファウストゥス博士の成立」を書き進める。執事のフェーリクス夫妻は喧嘩(またも夫の飲酒が原因)。翌日復帰。

7月10日。
イタリア語版の『ワイマールのロッテ』に挿絵がついていて立腹。ついでにエッカーマンを読む。

7月11日。
夜、息子のクラウスが自殺を図る。入院させる。

7月12日。
仕事が散漫になる。

7月13日。
クラウスを知人邸に見舞う。

7月14日。
ケレーニイ『原始人と秘儀』を読む。グレゴリウスの食べ物の記述の参考。

7月21日。
ベルリンでの対ロシア問題、ヨーロッパ、アメリカ。他イスラエル問題など心痛が絶えない。

7月27日。
ノーベル賞再授与が検討されているというニュース。結局同一人物同一部門ではダメ。平和賞あげればいいのにと素人考え。

8月2日から4日。
胃炎性感冒。ブラームスのハイドン変奏曲を聴く。(Op. 56a)

6日から10日。
Kも感冒にかかる。マンは仕事はやめない。

8月11日。
フェーリクス夫妻については終止符。

8月19日。
ワシントンでの聴聞会(の放送)を聴き、むかつく。

9月5日。
『ガラス玉演戯』に触れた部分を朗読。この日記の註は良くわからない。新潮社版全集の11巻569頁には『ガラス玉演戯』の事が出てくる。『トーマス・マン日記 1944年ー1946年』では、82頁。1944年3月9日に、「スイスから『ガラス玉演戯』が送られてきた。」とある。

9月6日から9日。
はげしい身体の痛み。

10月5日。
「サタディ・レヴュー・オブ・リテラチュア」のために、最愛特選レコードをメモする。(註によると、一位はフランクのニ短調シンフォニー(モントゥ指揮サンフランシスコ・シンフォニー・オーケストラ)。)

***

『文学こそ最高の教養である』を読み始める。最初に高遠弘美先生の「プルースト」を読む。また目からウロコが落ちた。なかで言及されている『プルーストによる人生改善法』を読みたくなる。近所の図書館にはない。古本でも高いので、世田谷区立図書館で借用を申し込む。

(後記:この本の英語版は「How Proust can change your life」で、Internet Archiveで読める。ただし、貸し出し時間は今の所1時間。)

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孫の写真(とビデオ)を一箇所に集めてみた。日に日に表情が豊かになっていく。嬉しいことだが、本人はどう思っているのか……早いうちに聞いてみたい。

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