2020年10月9日金曜日

出版は20世紀初頭のフランスでも、江戸時代の日本でも、なかなか儲からない

5時半起きで『プルーストによる人生改善法』を読む。

138頁。
プルーストは気前が良かった。友人にも、給仕にも。友人への好奇心。友人の話を聞く謙虚さ。そして話し上手。

140頁。
でも内心では友情の価値を認めてない。

142頁。
粗野な振る舞いのジョイスとはそりが合わない。

146頁。
非論理的な会話より執筆が好き。

147頁。
書き直しがすごい。しかも戦争の四年間という時間があり原稿をほとんど書き直してしまう。写真あり。

148頁。
書き直す(修正)とは複数のプルーストが書いたということと考えられる。文殊の知恵。

155頁。
おバカな若者と話している時には、デカルトを持ち出すべきでないと思っていた。

157頁。
「プルーストする」とは心よい気取り。

161頁。
モリエールも好き。本心は生身の劇作家よりも製本されている方がもっと好き。

164頁。
嘲りの手紙は書いても出さなかった。かわりに「賞賛」の手紙を。

165頁。
『失われた時を求めて』は、長い、出されなかった手紙。

***


続いて、『和本のすすめ』(岩波新書)を読む。リビングの肘掛け椅子で読む。

12頁。
レイアウトまで忠実に翻字したテキストで変体かなの読み方を勉強せよ。

「変体仮名ビューアー」
http://mojilabo.com/viewer/
で読み方を練習するという手がある。

16頁。
写本と刊本(板本)とがある。江戸期はその中間。

22頁。
近世出版史の沿革図。これはわかりやすい。

27頁。
『改訂増補近世書林版元総覧』には6569の板元が収録されている。多数。本の取引。市、店頭。

32頁。
本は高価だった。なぜかは後述。

34頁。
京都。出版教は年間200点。17世紀。

35頁。
こんな書肆があった。今でも残っている!

http://www.teramachi-senmontenkai.jp/shop/s06/s06btm.html

52頁の例。
出版にかかった費用現在の価値に直して、計68万円。固定費。

53頁。
500部で用紙代は100万円近くになる。他製本代を加えると総経費800匁、250万位。1冊6000円で全部売れても850匁。300万。もうからない(T_T)

『続和本入門』橋口候之介3章。

55頁。
版権・著作権。

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