2016年12月1日木曜日

ラウエとX線回折とマンホールの蓋と日記には書いておこう

 ブログを毎日書くようになってから1ヶ月半たった。手書きの日記を書くのはその間お休みしている。ブログ記事のタイトルを転記しておこうと思っているが、まだやっていないので、空白のページが続いている。なんだかやましい気分。



 日記は、自伝を書くための、材料(ワインバーグ先生の言う自然石)の貯蔵場所だ、と考える。すると、手書き日記よりも参照しやすいブログが適しているかもしれない。

 最近ハマっている寺田寅彦先生の随筆。ベルリンでラウエ先生に会ったという記述を読み、にわかに、自分の学生時代にやった実験を思い出した。できの悪い学部生の卒業実験なので、今考えると、随分幼稚なことをやっていたとも思う。しかし、道具立てはいろいろ立派だったようだ。ラウエ先生の始めた、そして寺田先生が日本でも始めたX線回折の原理を使い、金(金属Au)の極超低温(液体ヘリウムで試料を冷却)での原子間距離を測定するというもの。ほぼ指導教官(当時助手をしておられた寺崎先生)に、教えられるままにやっていた。

 卒業前には、普段練習していた液体窒素でなく、高価な液体ヘリウムを使って、原子間距離を測定し終えた。

 純金は金属状態なら簡単な結晶構造をとっている。(面心立方格子構造だったかな。)粉末化した金にX線ビームを当てると、干渉を起こし、ビームはある方向に散乱される。この散乱の角度を測定すると、簡単な式に当てはめて、原子の格子間距離がわかる。試料を冷やしてやると温度変化とともにビームの角度が変わり、したがって格子間距離も短くなっていく。
 装置が複雑なわりには単純なことを実験していたことになる。でも、粉末試料を試料用プレパラートに塗りつけることとか、液体窒素を汲んできて装置を冷やすとか、面倒なことがたくさんある。

 今回、この実験を思い出し、「簡単な式」を思い出したが、その式の意味や導出の仕方を忘れてしまっていた。というより、当時は教科書の記述を鵜呑みにしていたと思われる。

 昨夜、YoutubeでX線回折の原理のビデオを捜して、2,3視聴してみたが、なるほど、わかりやすいというものがあった。シンガポール大学の教育用ビデオである。
 当時、これがあればもっと、楽しく実験ができたし、ひょっとすると学校に残って勉強を続けたかもしれない。と少し甘酸っぱい気持ちがしてきた。要するに甘えだが。
 
 今度は、興味を持って、X線回折や固体物理学の勉強をしてみたい。教科書を紐解くだけでなく、いろいろな情報源を使って。

 そして(X線回折とは全然関係ないが)、日本マンホール蓋学会、というページを発見したので、ここを起点にいろいろ情報を仕入れながら、散歩の時マンホールの蓋を鑑賞することも始めたい\(^o^)/
 交通事故には気をつけよう。

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