『トーマス・マン日記』を朝一番に読む。
ローマ訪問の余韻はこの1953年5月中、続いている。上機嫌で、健康状態も概ね良い。『クルル』執筆も再開したが、ルターの調査に「浮気」もしている。二兎を追うもの一兎をも得ず、なのだが。
1953年5月2日、エルレンバハ。
長いあいだなかったような上機嫌で目が覚める。春の恵み。なお二、三回はこの季節を味わいたいものだ!『欺かれた女』第2部の校正刷りを読む。書き改める。晩『運命の力』(ヴェルディ)。感受力を最高に集中して耳を傾ける。愉しい。最上の響き。
5月4日。
夜かゆみで睡眠を妨げられる。市内で散髪し、豪華な名刺(# !?)を注文。やはりルター研究をふたたび取りあげたい。
5月5日。
ペイントンの『ルターの生涯』を読む。
5月6日。
かなり疲労。
5月10日。(# 私は4歳。)
寒い。雨の強風。直腸付近の傷み。
5月12日。
Kの具合がよくない。コーヒーも朝食もとらずにまたベッドヘ逆戻り。心配。
5月13日。
Kのレントゲン検査。何もなくてほっとする。
5月14日。
Kは健康になる。
(# 『ルター』の1シーンを考えたりしているような記述がある。)
5月15日。
澄んで晴れた空。『クルル』の原稿と取り組む。第3部第6章を読み直し、浄書を校正。先へ進むことにする。
5月16日。
美しい天候。
『クルル』長篇小説を模索しながら先へ書き進める。
5月17日。
『クルル』第3部第8章を少し書き進める。
5月18日。
『クルル』の章を少し書き進める。直腸の痛み。皮膚科へ。
5月19日。
長篇小説『クルル』を書き進める。きわめてだるく、不活発で、やる気も信念もない。「一番いいのは……だろう」という考えがしばしば押し寄せる。
5月20日。
少し風邪をひく。美しい天候が続く。ふすま浴。
5月23日。
フリード到着。
5月26日。
真の神の朝。この季節ほど美しく住むことができるときはない。
***
古いディスクを持ち出して、USBアダプターを付けて、中身を覗いてみるという遊びをしてしまった。ディレクトリとファイルをツリー構造で見たいのだが、簡単なツールが見つからない。コマンドラインで動かす「tree」というのがあるそうで、それをインストールし、ツリー構造をたどるところまで行った。あとは、構造図をテキストかHTMLに落としたい。時間切れになったので、明日以降に回す。
こういうことをやっていると時間がいくらあってもたりない。
***
ARメルマガ巻頭言の半年分の総集編を、noteにまとめ始めた。treeをいじっていなければ、今日中に目鼻がついたはずだが、まだ、緒についただけ。明日はこちらを優先させる。
0 件のコメント:
コメントを投稿